« キュー・ガーデンの秋 Autumn Colours in Kew Garden | メイン | 十一月最後の日  The Last day of November 2008 »

希望 Hope

IMG_0001.jpg
" Hope" Georgr Frederic Watts 1886

この絵は、テート・ブリテンにある、ジョージ・フレデリック・ワッツが描いた「希望」という題の絵です。

この絵を見て、すぐに「希望」がこの絵のテーマとして思い浮かぶ人は少ないのではないでしょうか。目隠しをされ、海に漂う地球の上にひとり取り残され、竪琴を奏でている姿は、むしろ「絶望」と名ずけた方がふさわしいようにも思えます。色合いも不安な感じです。この絵が意味する「希望」を見つけるのは難しく、1886年、最初に展示された時も人々は戸惑ったそうです。

作者であるワッツは「希望」を、竪琴に残る1本の弦に込めて「期待するのではなく、今ある旋律を奏でることによって、未来を作る」ことを表現したそうです。

IMGP3549.jpg
テート・ブリテン Tate Britain の展示室にて。「希望」は突き当りの壁の左端にひっそり掛っていますが、人気のある絵です。一九世紀の絵とは思えないシュールな絵です。

今、イギリスも不景気になってきていて、下町に行けば、必ず見かけたイギリスの庶民に長く愛されてきた「ウールワース」というスーパーが、今日で閉店するとか、リストラが進み失業率が6%近いとか、不動産の値段が下がり、売買が停滞しているとか、少しずつ顕著に不景気が見えてきています。

そこで、政府はこの不景気を短期間で終焉させる為の手段として、経済の活発化という目的で、来週から消費税を現行の17、5%から15%に下げて、財布のひもを緩ませて経済成長を早めようとしています。老人や低所得者、自営業などにも、税制で救済対策が行われるもようです。

しかし、その為には、第二次世界大戦中よりも多額の借金をしなければならないそうで、大きなギャンブルです。野党である保守党は、経済を縮小して、困難を乗り切るのが正当だと主張して、下手するとイギリスは破産するだろうと言っています。

それらのニュースを毎日聞いていて、ふと、この「希望」の絵が頭に浮かび、昨日はテート・ブリテンへ行ってきました。今のイギリスは、この絵のように、まったく未知の不安の上を漂っていますが、残された一本の弦で、平和を維持しようと頑張っています。うまくゆきますように!

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blue-badge.net/page_parts/mt-tb.cgi/95

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2008年11月26日 18:24に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「キュー・ガーデンの秋 Autumn Colours in Kew Garden」です。

次の投稿は「十一月最後の日  The Last day of November 2008」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35