
トラファルガー広場からは、ずーっと向こうにビッグ・ベンが見えてロンドンっぽい。
金曜日午後のトラファルガー広場は、週末の催し物の準備で工事の人たちで大忙し。又ここは観光客が集う場所だし、道が交差しているので、ロンドン市民も一週間の仕事を終えてのんびりと通り過ぎて行きます。

セント・マーチン教会から見たナショナル・ギャラリー
私は昼で仕事を終えたので、ナショナル・ギャラリーで「急進的な光」Radical Light という特別展を見に行きました。これはイタリア、ミラノでの一九世紀後半の動き「デイビジョニズム」Divisionism 、分離派とでも言うのでしょうか、聞いたこともない一派の展覧会だったのです。これは、フランスで生まれた点描画からインスピレーションを受け、画布上に絵の具を置き、重ねることにより彩度の高い明るい絵を描いていますが、点描と違う点は、薄めた絵の具を短い筆さばきで重ね、透明感のある質感を出している点で、大変おもしろく見ました。彼らの題材は最初は自然が多いのですが、そのうちに工業都市ミラノでの格差社会に目を向け、政治的な主題、また貧しい人々の生活を赤裸々に描きメッセージ性の高いものに変化してゆきます。
二十世紀に入ると、電気の光が太陽の代わりに、機械はますます速く動き、汽車が走り始めスピードのある時代が始まり、未来を称える「未来派」Futurism が生まれます。鮮やかな、そして輝く、デイビジョニストのテクニックは、このスピードや今まで見たこともない電気の明るさを描くには最適で、引き継がれてゆきます。そして、この動きがキュービズムにも影響をあたえたということです。
ふらっと立ち寄ったナショナル・ギャラリーで、大収穫。それに一枚の絵は「田植え」が主題なのですが、何と水田なのでビックリ。さすがイタリア米がおいしいと思ったら日本と同じように植えているのです。

Angelo Morbelli "In the Rice Field" 1898-1901

その後、「セント・マーチン・イン・ザ・フィールド」 St Martin In The Field という長い名前の18世紀の教会が、昨年きれいに改修されて特に東窓がモダンだという話を聞いていて、いつも外からしか見てないので中から見てきましたが、まったくシンプルながら、揺れる鉛の線が水のように十字を描いていて、美しかったです。

この教会はホームレスの援助、中華街近くなので中国語のお祈りも定期的にするなど、活動的な教会として有名です。又、おもしろいのは地下のカフェで、お墓の上にあるのです。日本では考えられないですね。
今日はちょっと湿度が高いので雨が降るかもしれません。
