
5月10日の夕刊新聞。6月27日に女王に辞任を提出すると公表した。
10年前、40代前半で首相になったトニー・ブレアが辞任発表を彼の選挙区のセッジフィールドで行った。彼は首相になった時、自分は「戦争を知らない子供」で平和主義と言っていたのに、5回も軍をおくり、イラク戦争のあった2003年頃から人気が落ちてきていたし、最近では上院議員の資格を党の財政の為、売ったのではと疑われたりして、信頼も減り、今年中に辞任すると言っていたので驚かないが、何と最後に、歴史に残る偉業を成し遂げた!
それは、北アイルランドのプロテスタント(多数派)とカソリック(少数派、武装組織 IRA )の和解で、この確執は300年以上にわたり、泥沼化した争いを終わらせたいという強い意志と長期的視野で、彼が就任した翌年、不屈な精神で5日間にわたる円卓会議で、和平合意。
これは、すごいなと思いました。実際、それまで、毎年クリスマスの月は「テロの月」という感じで、私も慣れっこになっていたのが、全くテロが消滅したのだから、すごい。

No Surrender 1690 (降伏なし) と壁に書いてあるプロテスタントの家。1690年、それまで立て篭もっていた自分達を、ボイン川でプロテスタント王が救い、カソリックの軍を破ったのを記念している。
でもIRA が武装解除の不完全とか、プロテスタント側でも、IRA (党名 シン・フェイン)を正当な党として認めない等、この和平合意も空中分解するのでは・・・と思われつつ10年。それが、この3月25日に、両党主の合意があり、先週実際に、「テロ集団とは口をききたくもない」と言っていた頑固者でプロテスタントのイアン・ペーズリーが議長に、昔はテロ実行犯だったカソリックの、マーテイン・マックギネスが副議長になり、アイルランド議会が開催されたのだ。ふたりが笑って一緒にいる写真を見て心から嬉しいことだと思った。これは、ブレア首相の偉業だと思います。
その他、スコットランドとウェールズに自治議会を持たせたり、父親産休を自分もとってみたり、上院(貴族院)議員を1200人から半分に減らしたり、同性愛者の入籍を認めるなど、なかなか斬新でもあった。
しかし、すべての国民にパーフェクトなリーダーであるのは不可能だろう。10年前は若かった首相も時には老眼鏡をかけ、すっかり皺もふえた。Good Bye, Mr Blair!
