
私が泊まった寝室の窓からは、葡萄畑が見える。前の住人が去年作ったワインはまずかったそうで、今年はおいしいのを作りたいと、明後日からイタリアの専門家に来てもらって、剪定やらするそう。
英国南東に位置する、デボン地方を、すっかり好きになったのは4年位前でしょうか。たまたま仕事でトーキーという町へ行き、お客様の会議最後の日が、観光に当てられており、私もご一緒させて頂いたのがきっかけです。ダートモア国立公園まで出かけたのですが、なだらかな丘は、生垣で区分された放牧地になっており、その稜線は不ぞろいで、あまり整備されすぎていないワイルドさも十分あり、村や町も、観光化されていない素朴なよさがあって、ここは絶対もう一度訪ねたいなあと思いました。
次の年は、夫と一緒にさっそく夏休みにダートモアを訪れました。この時は、村の農家の民宿に5日間滞在し歩き回り、ますます好きになりました。何と、そんなに気に入ったデボンに、突然親友夫婦が引っ越したのです。早速、遊びにゆきました。

昔は教会の牧師さんの家だったそうで、古い部分は1600年代です。デボンの家はこのようにピンクやクリームや、水色に壁を塗っている家が多いです。イギリスは古いものに価値がありますので、家も直して補強して、いつまでも過去の遺産を楽しめるようにと努力します。

散歩して見つけた村の家の風見鶏ならぬ、風見猫。
ブラックオートン、Blackawton は、人口5百人位のちいさな村で、2つあるパブへ行くと村のゴシップは全て聞けます。お店は郵便局を兼ねた小さなのがひとつだけで、散歩しても皆「こんにちわ」と挨拶します。鍵をかけなくても、全然心配がないという、都会と全く違う村の良さがいっぱいでした。昨晩は、パブのレストランで、彼等の22年の結婚記念で、村の新しい友人達も来て、8人で食事しましたが、こんな田舎で?と驚くおいしい食事を若いシェフが作り、デボンの地ビールは甘い麦の味がしました。彼等の家からパブまでの道は、近いのですが登り坂ですから行きは頑張って登りましたが、帰りは転がるように降りて、ほろ酔い気分で冗談を言いながら笑い、皆で夜空の星が落ちてきそうに大きいねと感心して、ずっと遙か向こうからは、灯台の明かりがぐるぐる回ってるのが見えて海から遠くないのを感じて、コートを着ていない私達は「さむいー!」と言って、家に入り込みました。楽しかった。

家の前は、こんな大きな風景が広がっています。彼等の土地は、放牧地ともなります。羊は草を食べ、草地は芝刈りなしできれいになり、土地を使わせて貰ってる農家の人は助かり、貸してる友人達は2頭の羊の肉を貰える・・・という、皆が嬉しいシステム。
友達のおかげで、大好きなデボンが更に近く感じます。ますます好きになりそうです。
